以下に任意後見契約書の一例を提示しますが、あくまでも当事者が納得した上で契約を結ぶ事になります。また、代理権を授与するにあたっ
ても十分検討して下さい。この他に「見守り契約」「財産管理契約」がありますが、これらも本人と任意後見人が事前に話し合っておく事が
必要です。 尚、(社)成年後見センター・リーガルサポートは司法書士が中心になって作られた法人です。ここの会員である事を確認し任
意後見の契約を行う事をお勧めします。
任 意 後 見 契 約 書 (案)
委任者 (委任する者)の表示
本 籍 ○○○○
住 所 ○○○○
氏 名 ○ ○ △ △(以下、甲で表示)
生年月日 年 月 日生
任意後見受任者(任意後見人となる者)の表示
住 所 札幌市
氏 名 司法書士 木 村 昭
平成 年 月 日
第一条(契約の趣旨)
甲さんは現在、札幌市○○○区○○の自宅で生活しています。しかし、満七〇歳を過ぎて将来を案じ(病気等により正常な判断ができなくなった場合等)自分の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務(これは、「任意後見契約に関する法律第2条1号」所定の事務で、以下「後見事務」と言う)を、司法書士の木村昭さんに委任し、その代理権を付与するためにこの契約を結ぶものです。
第二条(契約の発効)
1、前条の契約(以下「この契約」)は、家庭裁判所において司法書士の木村昭さんの行う後見事務を監督する任意後見人が選任された時から、その効力を生じます。
2、本契約締結後、甲さんが任意後見契約に関する法律第四条第1項所定の要件に該当する状況になり、後見事務を行う事が相当と判断した時は、司法書士の木村昭さんは、家庭裁判所に対し任意後見監督人の選任の請求をします。
3、本契約の効力発生後における甲さん及び司法書士の木村昭さんの法律関係については、この契約に定めるものの他任意後見契約に関する法律及び民法の規定に従います。
第三条(委任事務の範囲)
甲さんは、司法書士の木村昭さんに対し、別紙代理権目録記載の後見事務(以下「本件後見事務」と言う)を選任し、その事務処理のための代理権を付与します。
第四条
司法書士の木村昭さんは、後見事務を行う際、甲さんが別途作成するライフプランを尊重しなければなりません。ただし状況の変化により、甲さんの福祉にとって適当でないと判断する時は、任意後見人と協議の上、適切な処理をする事が出来ます。
第五条(身上配慮義務)
司法書士の木村昭さんは、本件後見事務を行うに当たっては、甲さんの意思を尊重し、かつ甲さんの身上に配慮し、その事務処理のため必要に応じて甲さんと面談し、ヘルパーその他日常生活援助者から甲さんの生活状況につき報告を求め、主治医その他医療関係者からも心身の状態につき説明を受けるなどして健康状態の把握に努めなければなりません。
第六条(後見監督人への報告)
1、司法書士の木村昭さんは、本件後見事務に関し、後見監督人に対し○月に一度の割合で報告書を提出するものとします。
2、前項の他、後見監督人より報告の指示があった時は、直ちに報告を求められた事項について報告しなければなりません。
第七条(契約の解除)
1、任意後見監督人が選任される前においては、甲さん又は司法書士の木村昭さんは、いつでも公証人の認証を受けた書面によって、任意後見契約を解除する事が出来ます。
2、任意後見監督人が選任された後においては、甲さん又は司法書士の木村昭さんは、正当な事由がある場合に限り、家庭裁判所の許可を得て任意後見契約を解除する事が出来ます。
第八条(書類の作成)
司法書士の木村昭さんは、本件後見事務を処理するに際し、以下の書類を作成します。
①契約時においては、本任意後見契約書、代理権目録及び甲さんのライフプランに関する覚書
②任意後見監督人選任時における財産目録
③本任意後見事務に関する会計帳簿
④本任意後見事務に関する事務処理日誌
⑤契約終了時における事務引継関係書類及び財産目録
第九条(費用負担)
本任意後見事務に関する費用は、甲さんの負担とし、司法書士の木村昭さんは、前項の費用につき、その支出に先立って支払いを受ける事が出来ます。
第十条
1、甲さんは、この契約の効力発効後、司法書士の木村昭さんに対し、本件後見事務における日常業務(継続的管理業務)の報酬として、月額 金○○○○円支払うものとします。(消費税を含まない。以下同じ)
2、前項以外で次の業務を行なったときは、下記の通りとします。
①本契約書作成時報酬 契約書原案作成報酬 金 万円
②任意後見監督人選任申立時報酬 申請書作成並びに申請手続き報酬 金 万円 財産目録作成報酬 金 万円
3、またこれら以外の業務については、木村昭司法書士事務所の報酬基準によります。
4、前3項の報酬額が次の事由により不相当となった時は、甲さんと木村昭さんは協議の上、公正証書によりこれを変更する事が出来ます。甲さんがその意思を表示出来ない場合は、任意後見監督人の書面による同意を得て変更することができます。
①甲さんの生活状況・健康状態の変化
②経済情勢の変動
③その他現行報酬額を不相当とする特段の事情の変化
第十一条(終了時の財産の引き継ぎ)
1、本任意後見契約が終了した場合は、司法書士の木村昭さんは、当該管理財産、帳簿類及び証書類を甲さんまたは甲さんの後見人に引き渡すものとします。
2、本人の死亡により本契約が終了した場合は、当該管理財産、会計帳簿類については、甲さんの相続人または遺言による遺言執行者に引き渡すものとします。
第十二条(守秘義務)
司法書士の木村昭さんは、本任意後見事務に関して知り得た秘密を、正当な理由なくして第三者にもらしてはなりません。ただし、第六条に関する報告についてはこの限りではありません。
別紙
代理権目録
1、委任者=甲さんの不動産・動産に関する保全・管理・処分の事項
2、金融機関との全ての取引に関する事項
3、定期的な収入の受領及びこれに関する諸手続き
4、定期的な支出を要する費用の支払い及びこれに関する諸手続
5、日常生活に必要な費用の管理及び物品の購入等に関する事項
6、医療機関・療養機関への費用の支払い
7、各種介護・福祉サービスその他生活に関わる費用の支払い
8、国民健康保険料・介護保険料・税金その他公共料金の支払い
以 上